読み聞かせにおすすめの絵本
おすすめの年齢:7,8歳位~
世界で一番貧しい大統領のスピーチのあらすじやおすすめポイント
2012年にブラジルで開かれた国際会議で、当時のウルグアイ大統領であったホセ・ムヒカ氏がスピーチした「真の幸福とは何か」についての話を絵本にしたものです。
大統領というと、豪華な公邸に住み、ぜいたくな暮らしをしているイメージですが、ムヒカ元大統領は、お給料の9割を寄付に回し、公邸ではなく町はずれの農場で愛犬と妻と共に暮らしていました。
大統領にもかかわらず国民からは「ぺぺ」という親しみを込めた呼び方をされ、愛されています。
ムヒカ元大統領が国際会議に出席した時の格好。それは、質素な背広にネクタイ無しというものでした。
彼が壇上に上がっても、誰も彼に注目する人はいませんでした。しかし、彼のスピーチの内容が人々の心を打ち、最後には拍手が起こりました。
「貧乏な人とは、少ししかものを持っていない人ではなく、いくらあっても満足しない人。」
これは、子どもに読み聞かせながら私自身も考えさせられました。
「幸福」が私たちにとって最も大切な事だということを、子どもにもわかりやすく説明している本です。
世界で一番貧しい大統領のスピーチ絵本を読み聞かせた時の体験談
基本的に子供は読み聞かせをしているとき、ただただじっと聞いているだけで、たまに「ふーん」などというくらいで、それほどリアクションをする子ではありませんでした。
それに興味がなくなれば耳も貸さなくなりますから、子どもの興味を引きそうな本を選ぶのには苦労していました。
この「世界で一番貧しい大統領のスピーチ」を知ったのはテレビの情報番組で、私自身、子どもに読み聞かせたいと強く思って購入したのですが、いざ読み聞かせようと思うと、内容が国際会議ということもあり、子供向けに分かりやすく、優しく書いてあってはいても、果たして興味を持ってくれるのか不安でした。
結果的には、最初から最後まで興味を持ち続けてくれたかと言われると、やはり難しい所もありましたが(例えばドイツ人が一世帯でもつ車と同じ数の車をインド人が持ったらどうなるか?」等)、意外にも興味を持ってくれたのが「貧乏な人とは、少ししかものを持っていない人ではなく、いくらあっても満足しない人」というところです。
今まで質問などしたことが無かったのに、ここでは「ものを持ってないのが貧乏じゃないの?」と私に聞いてきました。
普段から何事にもあまり興味を示さない子供ということもあり予想外の反応だったので、逆に説明するのに戸惑ってしまいましたが、子どもには難しいんじゃないかと悩んでいる方に試してもらいたい一冊だと思います。