読み聞かせにおすすめの絵本と最適な年齢を教えてください。
カレーライスはこわいぞ (ポプラ社の小さな童話 13 角野栄子の小さなおばけシリーズ)
おすすめの年齢:6歳くらい
カレーライスはこわいぞ絵本のあらすじやおすすめポイントを教えてください。
こわくないおばけのアッチは、ねずみ兄弟のチとキに馬鹿にされたのがくやしくて、辛いカレーを食べて怖い顔になろうと奮闘します。
毎日毎日、辛いカレーを食べるごとにアッチの顔は怖くなっていきます。
いたずらばかりするねずみのチとキをこらしめるためにアッチが辛いカレーを食べ続けている一方、実はチとキも同じことを考えていて……
同じように怖い顔に変化したアッチとねずみたちがついに鉢合わせして、お互いにびっくり!
最後はみんなでカレーライスを食べて仲直りします。
同じことを考えて同じものを食べて、な~んだ、結局仲良くしたほうがいいね、という展開になるところが一番のポイントですが、挿絵の美味しそうな色彩もストーリーの楽しさとともに心に刻まれます。
カレーライスはこわいぞ絵本を読み聞かせた時の体験談を教えてください。
もともとアッチは怖くないおばけなので、こわがることもなく応援してあげていました。
途中に出てくるリズミカルな歌や、白くておもちやソフトクリームみたいなアッチの様子、まっ黄色のカレーなどは本能を刺激されたように熱心に見聞きし、気に入っているようです。
この絵本を読んだあとはカレーを食べたら怖い顔になるか心配そうでしたが、うちは甘口なので特に変化はなく拍子抜けしたようでした。
結局みんなで仲良くしたほうがいいよね、という教訓的な部分はあまり理解できていないようでしたが、とにかく美味しさや楽しさなどポジティブな要素に心が動いているようなので、いつか大人になった頃、みんな仲良く美味しいものを食べるのが楽しい、という発想に繋がってくれるのではないかと思っています。
字も大きいし、絵もかわいくて、小学生にあがったら自分で読み返したり、ぬいぐるみに読み聞かせしてあげたりしています。
一生懸命怖くなろうとがんばるアッチが、母性本能を呼び起こしているのかもしれません。
アッチがんばれ、と純粋に応援したい気持ちにさせてくれる絵本なんだと思います。
本当はねずみ兄弟のほうもアッチのことが好きで仲良くしたかったんだな、とねずみ兄弟のほうに感情移入するのは追々でもいいかもしれませんが、読み聞かせる際、チとキが魅力的に感じられるように読んでみると受け取り方が変わるかもしれませんね。