読み聞かせにおすすめの絵本と最適な年齢を教えてください。
おすすめの年齢:7歳~10歳
3びきのかわいいおおかみ絵本のあらすじやおすすめポイントを教えてください。
有名な童話「3匹のこぶた」のパロディです。
おおかみとこぶたの立場が逆転していて、かわいいおおかみと、凶悪な大ブタ、というお話。
3びきのかわいいおおかみは、お母さん一緒に暮らしていますが、あるとき、お母さんに「わるい大ブタには気をつけるのよ」という忠告とともに自分たちの家を建てるように言われるのです。
おおかみたちは3匹で協力して1軒の家を建てます。
初めに造る家も、藁の家なんかじゃありません。しっかりとしたレンガの家です。
家が完成したところにやってきた悪い大ブタは、家に入ることを断られると、さっそく壊そうとします。
はじめは、ふーっと吹いて、ぶーっと吹いて。
もちろん、このくらいで家はこわれません。
ところがこの大ブタは、あろうことかハンマーを持ちだしてきて、レンガの家を叩き崩してしまうのです。
攻防は痛快なほどにエスカレートしていきます。
おおかみたちが「もっと丈夫な家にしなくては」とコンクリートの家を建てれば、電気ドリルで破壊。
さらに鉄条網の家を建てても、ダイナマイトで爆破。
そこで、おおかみたちは考えを改めました。
丈夫さを追求することをやめ、次は花で家を作るのです。。。
その絵本を読み聞かせた時の体験談を教えてください。
3匹のこぶたのパロディであり、読むのに10分ほどかかる長めのお話なので、小学2年生の読み聞かせに持って行きました。
まず、表紙を見せ、タイトルを読み上げるだけで「え?!こぶたじゃないの?」と興味を引くことができます。
普段の読み聞かせの時には、あまり興味なさそうに手遊びしたり、うつむいたりしてただ時間をやり過ごしているだけのような態度をしている子も、はっとした表情で顔をあげてくれました。
これは、読む側としてとても嬉しい事です。
毎回、家が完成して大ブタに「中に入れろ」と言われた時に返す、おおかみたちのお決まりのセリフは噛まないようにテンポよく読めるよう気をつけて、おはなしの展開がリズムよく進むように心がけます。
挿絵もきれいで、おおかみや大ブタの表情もとても良いので、じっくりと見せながらページをめくります。
実におもしろおかしく攻防が進み、大ブタの凶悪ぶりに圧倒されるほどのところにきて、次におおかみたちが作ったのは、花の家。
大ブタがふ~、ぶ~っと吹き飛ばそうと息を吸った瞬間、良い香りで満たされて改心してしまうところではその意外な展開にビックリ顔の子供たち。
おもしろおかしい中にも、激しい攻防を繰り返すより、優しさを持って接すると相手が変わるかもしれない、という深い教えを含んだこのお話。子供達の心に大切なことを伝えてくれると思います。