ルドルフとイッパイアッテナ
おすすめの年齢:小学校低学年以上
迷い猫ルドルフとボス的存在の猫イッパイアッテナの友情と成長の物語です。
飼い猫だった黒猫ルドルフは、ある日うっかりトラックの荷台に乗り込んでしまいます。
気が付くと、そこは知らない街。そこで一匹の猫・イッパイアッテナと出会います。
自分がいた場所も分からないルドルフに、イッパイアッテナは野良猫としての様々な処世術を授けます。
猫なのに、文字の読み書きが出来るイッパイアッテナ。
彼がルドルフに教養を語るシーンが何度か描かれていますが、イッパイアッテナの教養の深さは、その辺の人間も舌を巻くほどです。
そして、この物語最大の魅力はクライマックス。
ハラハラドキドキの展開に、読んでいる大人も目が離せなくなるほどです。
そして、何とも言えない爽快な読後感。
読んだ後、「ひょっとして家のネコも人の新聞を読んでたりするのかしら」なんて想像するのもまた楽しいのです。
その絵本を読み聞かせた時の体験談を教えてください。
毎晩、子供が寝る前にベッドで読み聞かせをしていました。
素直で天真爛漫なルドルフ、思慮深く情に厚いイッパイアッテナ、陽気なブッチーなど、登場人物(猫ですが)それぞれのキャラクターがとても魅力的に描かれていて、大人でも面白く読み進めることができました。
最初は1日につき大体1~2章ずつ読んでいたのですが、後半になると先の展開が気になってページをめくる手を止めることができませんでした。
結局、子供はとっくに横で寝入ってしまっているのに、最後までひとり読み終えてしまいました。
しかも、読み終えたあとの満足感といったら!
早く子供に感想を伝えたくて、翌朝起きてきた娘に「面白くて最後まで読んじゃったよ」といの一番で報告しました。
「えー!ずるい!」と、慌てて読みだした娘。
普段は漫画以外の本を熱心に読むことなんてほとんどないのに、しばらく部屋にこもって読みふけっていました。
そして、「おもしろかったー!」と満面の笑みで部屋から出てきました。
娘も私同様、後半の怒涛の展開を夢中になって読んでいたようです。
しばし、ルドルフとイッパイアッテナの話題で盛り上がりました。
その後も、パパが寝かしつけ担当の時にリクエストするなどいたく気に入った様子です。
ただ、一緒にお話しを聞いていた1年生の娘はそこまで夢中になっている様子はありませんでした。
時々、わからない単語が出てくるようで、まだきちんと理解出来ていないのかも知れません。
最近、映画にもなったルドルフとイッパイアッテナ。
1年生の娘とは映画版を1度見てから、もう1度読み聞かせしてもいいかも知れないと考えています。
ルドルフの本はシリーズで何冊か出ています。
人気があるので図書館にないことも多いのですが、やっと2作目が借りられたので今まさに読んでいるところです。
年間に何冊も本を読み聞かせしますが、自分も面白いと思える本は数冊です。
子供がいなかったら決して巡り合えなかった本だけに感慨深いものがあります。
親子で共通の話題も出来ましたし、お話しの続きが聞きたくて早くベッドに向かうようにもなりました。
とにかく我が家は、親子ですっかりルドルフシリーズに夢中です。