きょだいな きょだいな (こどものとも傑作集)
おすすめの年齢:3歳頃
せっけん、電話、ピアノなど身近なものがとても大きかったらどんなに楽しいことになるかな・・とページをめくるたびに、わくわくすることができる絵本です。
「あったとさ あったとさ」の繰り返しの言葉も、子供と一緒に声を出して読むのが楽しいポイントです。
初めて読んで聞かせたのは2歳頃だったでしょうか。
「あったとさ あったとさ」「ひろいのっぱら どまんなか」「きょだいな○○があったとさ」とリズムよく同じような繰り返しの調子の言葉が続く物語なので、何度か読むうちに「あったとさ あったとさ」と子供が一緒に声を出して読むようになりました。まだおぼつかない口調で話すのがかわいくて、気持ちがひとつになったようで一体感を持って楽しむことができました。
きょだいなという言葉の意味も、いつのまにかとても大きいものだと理解していました。
色々なものが「きょだいに」なって出てきますが、これを巨大にしたらどうなるのだろう?と大人では考え付かないような発想ばかりで、子供だけではなく大人も楽しめる第一印象でした。
楽しい場面、少しこわくてどきどきする場面、笑ってしまう場面と全体を通してのストーリーのめりはりが効いています。
特に電話のシーン。「こちらはじごくまち」と声色を変えておどろおどろしく読むと、きゃぁきゃぁと怖がりながら喜び、さらに次がトイレットペーパーなので、なんとも気が抜けたような安心したような瞬間となっていたようでした。
ちなみに絵に出てくるのはダイヤル式の黒電話です。これが電話なの?と不思議そうな子供に昔の電話はこんなふうだったんだよ、と話して聞かせるのもまた面白かったです。
なかなかお目にかかれないものにも、絵本の中から出会えるという経験にもなりました。
絵に描かれているたくさんの子供の中から「○○ちゃんはこれ!」と自分をイメージして指さしたり、特に物語では触れられていないけれども、ずっと登場しているきつねを全ページでどこにいるのかを探したりする楽しみもありました。
自分だったらこうなったらいいなと思う・・お喋りが楽しくなってくる3歳から4歳にかけては、もし○○がきょだいだったら、こういうふうになっちゃうんじゃない?
ママは
何度も繰り返し読んで、中身を覚えてしまっても、何度も本棚から出してくるような定番のお話です。
きょだいな きょだいな (こどものとも傑作集)